藤井斉成会有鄰館へ行ったの感想を

ここの美術館は定時には月に2回しか営業してない。
しかも1月8月は休み開業時間は12時から3時という厳しさで
なかなか行けなかったのですが、
その一方で建物の珍妙さが妙に気になる。場所は観世会館の隣
でもいけないという状況が続きましたが
このたび初めて行けました。

入り口は高麗美術館風で、建物の中は外見の中国風とは違い。
洋風でした。内装は中国趣味でしたが、
多分大正時代の建築好きならいいんじゃないでしょうか。
あと建物時代が古いのでハウスダストやダニアレルギーがある人はお勧めできないかな?

その代わり展示物は凄く良かったです。
乾隆帝愛用の玉の香炉、璽印、袍
他は印譜、文房具、青銅器、楽器、焼き物も結構。
唐三彩やら清代の物が。
焼き物は好みのが少なかったですが、でも清代の色彩の強い焼き物が好きな人は楽しめると思います。
それと今回気づいたのは自分の中で今のところ硯はあまり興味ないなと
書は、春秋経、蘇軾、黄庭堅、鮮干枢、王鐸、王震、呉昌碩
絵は許道寧や沈南蘋、呉昌碩、第二館の方には円山応挙、谷文晁、階段の所に額縁で展示してあって不思議な気分でした。
ちなみに額に応挙の絵を入れて展示してあるのは初めて見る展示方法です。
石他仏や厨子も多数(床抜けないか心配・・・)
物凄い文物趣味な展示となっていました。
(戦前に収集したらしい物らしいけど、どうやって集めてきたんだろうという物ばかりというかその内中国政府に訴訟起こされないか?パルテノン神殿のレリーフみたいに
そもそも合法的に集めたのかどうかその辺も謎?)
あと個人的にツボだったのが展示ケースがご立派

だから文物が好きな人は凄く楽しめると思います。
興味無いと凄く辛いかもしれませんが
それと文物収集と言う意味では凄く充実してるけど、
歴史的、博物学とか学術的に展示してあるかと言われれば?かな。個人の文物趣味の展示としては凄いかもしれませんが。
でも木村蒹葭堂とかも、きっとこんな感じで集めてたのかなと
そういう気分は味わえます。
ただ一方で保存が悪いのかどれも結構痛みが激しい様な特に石仏や象嵌関係は。
多分ここにあるより国立博物館なんかに入った方が良い様な・・・
というか昔ここの家が凄く金持ちだった時はそういう保存とかも出来たんだろうけど、戦後世の中変わって、持ってる物に対して追いつけてない。そんな感じでした。

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