胡粉よ。再び

2007年2月23日
長らくこの疑問は私の中でありませんでしたが
先日某作品展と某卒業制作展に行って復活しました。
長らく胡粉、ぶっかけの絵に疑問を覚えませんでしたが、
そうそれは気のせいでした。そういう絵を観ていなかっただけです。さあどうしてくれよう。この気持ち、頭の中を整理するために
ざ〜と書き出してみよう。

何故、胡粉をぶっかけた絵が多いのか? 思いついたのを適当に

その1 印象派の影響? 
その2 俵屋宗達などのたらしこみや渇筆の延長線上?
それと近代の朦朧体とも関係がある。
朦朧体がどちらかと言えば輪郭線を無くす絵だから。
その3 近代後の作品展での軸装の禁止による影響により、
(それと絵を展示する環境や住宅の変化が問題?若しくは展示場の光の光源(白熱灯や蛍光灯)の変化?日光より人工的な光の方が相性的に胡粉はいいのだろうか)
その2の変化したカタチが胡粉
?若しくは印象派的表現とその2が融合して胡粉の絵?
あと教育、歴史でもそういうの後に現代の絵はあるのだから。
影響を受けてる?特により最近の作品の方が、
それは第二次世界大戦による戦前の価値観の崩壊と
それ以前の明治維新の時代の変化が影響してる?
明治維新に関しては、思想的、価値観だけでなく
洋画と日本画の住み分け、額装、軸装などに多大な影響与えているのでそれが未だに残っている。
若しくはこの二つの時代の価値観の変化が大きく
それ以前に関しては、想像できない。
あと東京美術学校の騒動以後、日本美術院の絵が主流となってるので、それ以外の絵は意識的、無意識か判らないけど、排除してる?
また政治との癒着なども考えられる?
国立の前東京藝術大学学長、日本美術院のトップが一緒なのを考えると、だから絵の変化を好まないのか?江戸時代の狩野派の絵が
徳川と一緒で

その4 日本画の絵の具の影響? 
日本画の絵の具にはそういうタイプの色しかないのか
(この辺は若しかしたらフェノロサや岡倉天心が日本画には色彩が、色種類が乏しいもっと研究しろと言っていた頃から変わらない?もう少し前なら応挙とかと?)
その5 日本の気候的なもの(光の反射による色の見え方)(環境や風土の影響)
その6 絵を心理の現れの一部と考えるなら、
(作者、観る側で違うと思うが)
今の日本人は何か胡粉に感じるものがある。若しくは胡粉に何かを見出してる。胡粉で何かを訴えかけたい
その7 白と言う色またぼやけ画風には何か日本人を惹きつけるモノがある。それは白という色に関係してる?
藤田嗣治の白や浮世絵の美人画の白、余白の白、白描など、
そしてその白より白に隠れた色や墨とのにじみが好き。
その8 作者にとって絵の具的にすごく魅力がある。
その9 賞を獲るためには、胡粉を使った胡粉じゃないといけない。

う〜ん、上記でゴタゴタ述べましたが根本的に私の考え方が間違っていて(若しくは私のイメージする日本画と差があり)
日本画を構成するモノの中に胡粉、ぼやけた表現は不可欠な要素として組み込まれていて
現代では絵を観るというのは胡粉や白いのをぶっかけた中にあるモノを読み取る事なんでしょうか?
胡粉を使わない絵は日本画ではないのか?それと胡粉の使い方の巧さが絵画における技術なんだろうか?

それとも、もう少し幅を広げと絵とはなんじゃいを考えた方がいいのだろうか?私の中の思い浮かべる絵と、美術館にある絵と、
現在進行形の絵をもう少し真剣に、この3つが融合するか空中分解するか、判りませんが・・・・

コメント