近々来日するらしいので
久しぶりにタラフ・ドゥ・ハイドゥークスの聴いたのですが、
やはり色んなモノが閉じ込められた音楽ですね。
楽しみや喜びと言ったモノと不幸や差別、怒りと言ったモノが
同居してるといいましょうか、
ハイドゥークスとグラッペリやナイジェル・ケネディなどと色々聞き比べたんですが
ハイドゥークスのバイオリンは音が甲高くて、ギザギザで
音と音の間に間というのものがありませんね。常に連続的
物悲しくて陽気、けどSTUFF SMITHのブルースの様な物悲しさではない、
それとバイオリンが必ずしもメインの楽器になってませんね。
昔はバイオリンのイメージが強烈だったのですが、
今はむしろサブの楽器だと思います。
打弦楽器の方がメインで、リズムを奏でサブで要所要所加わってる感じ
リズム的には聴いてるとフランス・ホット・クラブや
そういう時代の曲を演奏してる。グラッペリのリズムを思い浮かぶのですが、でもグラッペリは常にメインで譲ってサブも出来るという気がしますが
ハイドゥークスの場合のバイオリンの役割は普段はサブだけどメインもたまに出来る。そういう感じですね
あと今回気付いたのですが賞味の話バイオリンは昔と比べ色んな音を知ってしまったので(まだまだ井戸の中の蛙ですが)
昔ほど、バイオリンの音に関してはあまり好きではありせんが、
でもこの全体的なリズム雰囲気は好き、これは昔以上に
下手か上手いか判らん、何語でしゃべってるか判らないしゃがれ声の歌とギザギザの速弾きのバイオリン、
陽気なテンポの良い打弦楽器、ぴぃ〜ひゃらなる胡散臭い笛の音、
物凄くごちゃごちゃしてて、暗い凹む様な曲も
あれば一方で体が踊りだすような曲もある。
このわけのわからん、アンバランスさ
何かわからんが聴いてるとこのバンドの凄い自信と台風の様な勢いで突き進む感じが伝わってくる。
この感じは断片的ですが音楽が彼らと彼らの周りの環境の歴史を現してるんじゃないでしょうか
若干アラブ風なの、悲しい感じも、ごちゃごちゃなのも、
トランシルヴァニア、モルダヴィアの微妙な歴史を、
支配したり支配された歴史、その間で揺らぐロマの歴史、
まぁそんな堅い事は角に置いといて、
タラフ・ドゥ・ハイドゥークスは
そんな前置きはどうでもよく聴いて熱狂する音楽です。
今を楽しく、演奏してる、聴いてるこの瞬間を
先の事も過去の事も考えず

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