京都市美術館へ京展と海へ−美術における水の表現展をを観に行ったんですが、京展の方の感想は省きますが、
企画展に出た森寛斎の屏風が応挙にそっくりなんでビックリ
まるで現代に現れた円山応挙という感じで(活躍時期が1814-1894年なので現代とは呼べないかもしれませんが)
また森派は応挙の子(若しくは孫)と結婚して血縁関係があるので、画風が似るのは当然といえば当然かもしれませんが
でもとりあえず応挙と非常に似てる絵だった。
応挙と違うなとも感じました。
作品を一つしか、観てないのでこの作品からの印象ですが
まずお上品、応挙の様なえぐさがなく、非常にこざっぱりしてます
ある程度テーマ性があって、それに添って描いていて、
絵として非常に纏まりがありました。
それと応挙と比べると、線が太い印象を持ちました。特に輪郭線
(この点はイマイチだなあと思う所でもあります)
その太い線も下手で太いのではなく上手なんだけど、
ただ太いというだけ、でもその点を除くと応挙にかなり近いと思います。応挙の真似としては長沢芦雪や呉春なんかよりずっと、
芦雪の様にこれ見よがしと自分の個性を前面に押し出すわけでもなく、呉春ほどさっぱりというか、簡素化されておらず、
応挙に西洋画の眼を持たせというのではなく、
応挙に近い画風を描く人に、(応挙と同じだけ才能を持つのではなく)微妙に西洋画の影響を受けそれでいて日本画の影響の方が勝っておりそれがまたちょうどいい具合にバランス取れてるという絵でしょうか。世間的な人気はさておき、森寛斎の絵は個人的に非常にツボな絵でした。円山派の直球で、呉春路線とは違う。
応挙を受け継いだというのが強く感じられて
この展示会では竹内栖鳳や山元春挙なんかも観たんですが
それらの円山派の作品と比べても、応挙に近かったと思います。

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