眼からウロコ

昨日泉屋博古館でしてる茶道具展に行って来たんですが、
そこにはそりゃもうすんばらしい、
よく個人所有できたなぁという天目茶碗や備前焼の水差し、香合、
青磁、鮑を象った織部などがあったんですが、
余談ですが井戸茶碗の良さは今回も判りませんでした。
その中で野々村仁清のブツが、あったのですが
私普段美術館などで野々村仁清の焼き物を観ると、
作品が田舎臭いといいましょうか、
おっとりしてると言いましょうか、そういう印象を持ってあまり好きじゃないんですが（華はあると思いますが）
それよりもう一〜二世代下の奥田頴川とその門下生の仁清、乾山＋
中国趣味が入った洗練された作品に惹かれるのですが
でも今回観た仁清は違いました。
意識的にお茶の道具ばかり並べてある中で観るとまったく違う。
あの普段嫌いなおっとり感が、他の茶道具とマッチしてなんとも言えない感じになってこうも優雅に観えるとは
この時に奥田頴川とその門下生の作品をここに並べたらどうなるかと
いうのを頭で描いてみたんですが、中国趣味でちょっとエグイ気がしました。美術館で観るなら良いんですが
勿論仁清と周りの茶道具を合わしてあるという事もあるんでしょうど、あと奥田頴川とその門下生が仁清ほどはお茶を意識してないのも
何となくですが感じました。同じ京焼きでも路線が違うんだなあと改めて
こんなに仁清が良いと思ったのは生まれて初めてです。
（でも仁清だけ観ると、とろくさい感じがして嫌ですが）
やはり見る環境やその作品と周りの作品の統一感も大事ですね。
物凄く作品を変えます。
勿論ダメなものはダメと変わらない作品もあるしまた好きなものは
どこにあろうと好きだと思いますが、

本日の一言　茶道具の良いのはなかなか美術館で展示しませんよね。
特に陶磁器、もっと展示しないのでしょうか
昔からの金持ちが持ってるためか、
それとも仮に放出しなくてはならない自体が発生してしまっても
仲間内で売買してしまうためか、理由は不明ですが
税金対策なんでしょうか、